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2005年 10月 04日
最近、まとめて読んだ田辺聖子さんの小説です。 夫が買っていた「ジョゼと虎と魚たち」を何の気なしに読んだら はまってしまいました。 とにかく、登場人物が魅力的。 男性は、いわゆる大阪のおっちゃんが出てくるのですが、みんな可愛らしい。 「まかす、まかす。」と面倒そうなことから逃げ回る男や、「棚上げ」が処世フレーズの男と シッカリした男とは言えないのですが、笑って許せてしまう感じ。 女性も、若さを少し過ぎた大人の女。少しずるい事や意地悪な事も考える普通の女です。 心理描写などを読むと、「そうなんだよ!」と頷きっぱなしです。 そして、出てくる料理のおいしそうなこと・・・。 湯豆腐の中に大根おろしをたっぷり入れた「雪鍋」 豆腐がさっと煮えたら、すりおろした生姜・さらし葱・刻んだ焼き海苔を薬味に 濃口の生醤油をかけて食べる・・・「あぁ、日本酒下さい!」と叫びそうになります。 他にも読んでるだけで映像の浮かぶ料理がたくさんでてきて、読後はもれなく 料理をしたくなります。 あとは、大阪出身なので知ってる地名が出てくるのが嬉しいということでしょうか。 「おぉ!隣の駅だ!」とか「通ってた学校の近くだわ!」みたいな単純な喜び。 こういう時に、普段意識していない自分の大阪への愛?に気づかされます。 本当に、いろんな発見があるので、読書はやめられません。 これから、秋の夜長も始まるしガンガン読みまくる予定です。
by Yakubi
| 2005-10-04 12:01
| 本
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